ネットショップは個人ショップや、売り上げが少ない時や、立ち上げ時に無料で立ち上げられるプランがあります。
月々のコストがかからず運営できるのは助かるのですが、無料プランを比較すると決済方法や、使いたい機能が付属していないことも多いです。
自分のショップに合ったプランにするためには有料プランに変更したり、追加費用を払ったり、他社のプランを比較・検討してみる必要があります。
目次
ストックフォトサイトを無料ネットショップ作成サービスで作ろうとしたときの問題点
自分で撮影した写真のデータ(デジタルコンテンツ)の販売(ダウンロード販売)で、決済機能を無料でつかえるネットショップ作成サービスで作りたい。
STORES、BASE、カラーミーショップ、Squareオンラインビジネスは無料でネットショップが作れるので、この中から自分に合ったECサイトはどこなのか検討しました。
そこで私の場合、問題なのは独自ドメインの運用と、PayPal(ペイパル決済)です。
無料でダウンロード販売できるネットショップを作ろうとするとこの2つが揃っているところは今のところありませんでした。
外部にカートを設置するという形が一番安く済みます。
STORES・BASE・カラーミーショップ・Squareの無料プランの手数料
ネットショップ名 | クレジットカード決済手数料 |
---|---|
STORES | 5% |
BASE | 6.6%+40円 |
カラーミーショップ | 6.6%+30円 |
Squareオンラインビジネス | 3.6% |
無料で作れるネットショップのSTORES、BASE、カラーミーショップ、Squareオンラインビジネスで、クレジットカード決済時にかかる最低手数料です。
決済に使われるクレジットカードの種類によってもかかる手数料は違ってきますが、無料でネットショップを作れて、決済手数料が安いサービスを利用したければSquareオンラインビジネス一択です。
3.6%っという数字はなかなか低いので、有料プランに変更しても決済手数料はなかなか安くなりません。
1000円の商品が10個売れた場合にかかる手数料
ネットショップ名 | 1万円の売り上げにかかる費用 |
---|---|
STORES | 500円 |
BASE | 1060円 |
カラーミーショップ | 960円 |
Squareオンラインビジネス | 360円 |
1つの商品の単価にもよりますが、1000円の商品が10個売れたときにかかるクレジット決済手数料を比較してみました。
BASEとカラーミーショップは1つの商品にかかる固定費(+30円、40円)があるので、数をあればあるほど、費用が上がります。
一番安いのはやはりSquareオンラインビジネスです。
無料ネットショップを手数料だけで見る前に考えておきたいこと
決済手数料だけで見れば、Squareオンラインビジネスが最安です。
しかし、ネットショップが独自ドメイン取得サービスを展開しているように、無料のネットショップはSEO的に、有料のネットショップで独自ドメインをもっているショップにはやはり負けてしまいます。
ネットショップを運営するには検索結果が第一です。
無料プランでは他社の独自ドメインを使えない場合が多い
ネットショップ名 | 独自ドメイン導入にかかる費用 |
---|---|
STORES | 月2,178円の有料プランへ移行 |
BASE | 無料(サブドメインのみ) |
カラーミーショップ | 常時SSL費用追加で月1,100円 |
Squareオンラインビジネス | プロフェッショナルプラン(月1,200円)へ移行 |
先ほどの1,000円の商品が10個売れた時にかかる決済費用に、プランを移行したり、追加費用を払って独自ドメインの維持費用をプラスしたりしてかかるコストを調べてみました。
例として安くて速いサーバーとドメインを運用できるロリポップ!で契約した場合、独自ドメインの運用にかかる月々の費用はおよそ825円(12カ月更新)で計算してみます。
fa-angle-double-down
ネットショップ名 | 独自ドメイン導入にかかる費用(円) |
---|---|
STORES | 10,360(手数料3.6%)+2,178=12,538円 |
BASE | 11,060+825=11,885円 |
カラーミーショップ | 10,960+1,100+825=12,885円 |
Squareオンラインビジネス | 10,360+1,200+825円=12,385円 |
STORESは無料プランでは独自ドメインを設定できない
STORESはフリープランでは独自ドメインは利用不可です。
プランを有料プランにすれば独自ドメインの取得と決済手数料が安くなります。
STORESは月2,178円(税込)でSTORESで使える独自ドメインと常時SSLがプランの中に含まれています。
プランを移行するとクレジットカードの決済手数料が3.6%とSquareオンラインビジネスと同じ手数料になります。
無料プランではなく、有料プランになりますが、10,360(手数料3.6%)+2,178=12,538円となりました。
しかし、STORESで取得した独自ドメインは外部に移転することができないので少しリスクがあります。
BASEは無料プランで独自ドメインを設定できるがクレジット決済のみ
BASEでは無料プランでも独自ドメイン(サブドメイン)を無料で設定することができます。
無料なので独自ドメイン導入にかかる費用がないので独自ドメイン代を足した11,060+825=11,885円です。
4社の中で一番安いですが、ダウンロード販売はクレジットカード決済のみというデメリットがあります。
カラーミーショップは追加費用1,100円がかかる
カラーミーショップは他社の独自ドメインを持っていたとしても、常時SSL(サイトが保護されている証明書)はオプションなので、独自ドメイン維持費用+毎月1,100円の費用がかかります。
他社で常時SSLの証明書を取得していてもカラーミーでは使用することができないため、このコストは絶対かかります。
計算すると10,960+1,100+825=12,885円になりました。
プランを上げてレギュラープランだと月4,950円かかる代わりに、決済手数料が安くなりますが4%になるだけなのであまり恩恵がないように思えます。
独自ドメインと常時SSLがプランの中に含まれていて、月10万円以上の売り上げがあるならばフリープランより収益が高くなります。
しかし、個人ショップで月10万円は少しハードルが高いです。
Squareオンラインビジネスはプロフェッショナルプランへの移行が必要
Squareオンラインビジネスで独自ドメインを使いたい場合、プロフェッショナルプラン(月1,200 円)に移行しなければ独自ドメインは使えません。
決済手数料は変わらないため、独自ドメイン費用を合わせると10,360+1,200+825円=12,385円です。
比較してみると独自ドメインの接続に関してはBASEが一番安く済みます。
しかし、BASEはダウンロード販売にPayPalが使えないというデメリットがあります。
無料のネットショップ作成でデジタルコンテンツを販売できてペイパルが導入できるのはSTORESのみです。
無料ネットショップ作成サービスはペイパル決済の導入が鬼門
ネットショップ名 | ペイパル決済 |
---|---|
STORES | 無料で使用可能 |
BASE | ダウンロード販売は使用不可 |
カラーミーショップ | 導入不可 |
Squareオンラインビジネス | パフォーマンスプラン(月2,500円)へ移行 |
ストックフォト販売で導入しておきたい決済方法はPaypal(ペイパル)です。
ペイパルは銀行口座やクレジットカードなどの情報を入力することがないのでより安全で世界の約3億人以上の人々が使っている決済方法です。
日本ではまり馴染みのない決済方法ですが、海外の決済方法としては主流のため、日本の市場だけでなく世界の市場にアプローチできます。
かご落ちで一番多いのが自分の持っている決済方法がないのがほとんどなので、ペイパルを導入しておけば利益を逃さずに済みます。
無料プランではBASEは独自ドメインでの運用の中で一番安いですが、ペイパル決済をダウンロード販売では使用することができません。
他のネットショップ作成サービスではSTORESがペイパルを標準装備していますが、独自ドメインが使えないっといったデメリットがでてきます。
コストを抑えたいならカートの埋め込みで対応
そこで、コストをあまりかけたくないなら、外部カート機能+PayPalを導入できるネットショップ作成サービスを選べばコストを抑えることができます。
各ネットショップ作成サービスでは、自分のHPにカート機能をコードを埋め込む形で決済機能を付けられます。
SEO的にも独自ドメインの中にカート機能だけを埋め込むのでコンテンツの充実がはかれます。
この4社の中ではSTORES一択です。
しかし、STORESの無料プランは決済手数料が高いので収益が出始めたら、または少しだけコストをかけても良いなら有料プランを最初から選んでおいた方が良さそうです。
PayPalとコストを少しだけかけられるなら「Shopify 」の購入ボタン
Shopify(ショピファイ) | |
---|---|
購入ボタンの設置 | 月$9 |
クレジット決済手数料 | 3.4%~ |
決済方法 | Shopify ペイメント コンビニ決済 後払い決済 キャリア決済 代引き決済 ウォレット決済など Apple Pay Google Pay Shopify Pay PayPal Stripe Amazon Pay KOMOJU(銀行振込、コンビニ決済) 携帯キャリア決済 2Checkout CyberSource BitPay ※この決済方法は自分で選べます。 |
ダウンロード販売方法 | 「Digital Downloads」アプリにて可能 |
導入方法 | 「Buy Button(購入ボタン)」を組み込む |
無料のネットショップ作成サービスでは、独自ドメインやペイパルを導入するには別にコストがかかったり、月々の費用を払う価値が低かったりします。
無料プランで自分の要望が叶えられそうになかったら、最初から有料プランを使っていた方が楽です。
今のところ、クレジットカード決済費用が安く、PayPalが使えて、外部カート機能を使えるものはShopifyです。
サイトにアクセスするとプランが月$25のベーシックプラン~しかないのですが、下の方に購入ボタンのページが記載されています。
自分の持っているサイトに「Buy Button(購入ボタン)」のアプリを使ってコードを埋め込めば月$9でカート機能を持たせることができます。
その時は忘れずにShopify の無料アプリの「Digital Downloads」を導入してください。
「Digital Downloads」はデジタルコンテンツを販売するときの無料アプリで、ダウンロード回数を制限できたり、他の無料ネットショップ作成サービスよりカスタマイズ性が高く使い勝手が良いです。
月3万円を超えたら挑戦しても良いデジタルコンテンツ販売(ダウンロード販売)「Shopify 」を検討
STORESは無料プランでもペイパルも使えるし、外部カート機能を使うこともできますが、決済費用だけは少し高いです。
個人やサイトの立ち上げで、利益の出ないうちに月々のコストが痛いので、最初はSTORESでカート機能を使っておいて良いと思います。
しかし、乗り換えるなら早めの方がコードの張替え作業が少なくて済みます。
月3万円以上の売り上げは確実だったり、稼げそうなら計算上、Shopifyに乗り換えた方が決済手数料を浮かせることができるので乗り換えを検討した方が良いという結果になりました。
Shopifyの方が決済方法がカスタマイズ性が高く(知識は必要ですが)、無料のネットショップ作成サービスより求めている機能が揃っています。
ボタンの設置だけの利用なのでシンプルで使いやすいです。
無料プランは無料なだけに有料プランよりも機能が限られてくるのでころあいを見計らって、その時に合ったプランを選ぶことで理想のネット販売に挑戦してみてください。