妊娠中の貧血は恐ろしいがきっかけで、フェロミア50mgと食事療法で貧血改善

妊娠中の貧血はよくある事です。

しかし、貧血だとお腹の赤ちゃんに栄養を十分与えられません。

赤ちゃんのためにも、早期治療が必要で、担当医から「フェロミア錠」っと呼ばれる貧血治療薬を渡されることがあります。

この「フェロミア錠」、飲めばすぐに貧血が治るわけではなく、副作用などもあるので、医師の指示通り飲むことが大切です。

クルミ
私も妊娠中はどうしても貧血になっていました。

妊娠中の貧血はめずらしくない?

日本では妊婦の約30%~40%は「貧血」です。

貧血のお母さんから生まれてきた赤ちゃんは生後2~3カ月以降に乳幼児貧血や、未熟児出生など多くの悪影響が起こることが最近わかってきました。

妊娠初期から中期にかけて貧血であった妊婦の子供は低出生体重児のリスクが1.29倍、早産のリスクは1.21倍も上昇しています。

赤ちゃんや子供が鉄欠乏性貧血になると、精神・運動・自律神経の発達を遅らせます。

「貧血」っと診断されたら、なるべく早く鉄分の多い献立に留意しましょう。

妊娠中は体重の管理も大変ですから、食事から補えない分は病院から鉄剤を処方してもらうことになります。

その一つに【フェロミア錠】があります。

私も妊娠中の貧血は3回妊娠中、2回が「貧血」だと言われ、【フェロミア錠】を飲んで鉄分を補給していました。

病院から処方されたものですが、妊婦は飲むもの食べるものに敏感になっていると思いますが、副作用もあるお薬なので医師の指示に従って正しく服用してください。

貧血とは・・・(鉄欠乏性貧血)

貧血は別名で「薄い血」と呼ばれることがあります。

血液はさまざまな成分でできていますが、その中で最も多いのが、血液の赤い色のもとになっている赤血球です。

赤血球はヘモグロビンを含み、主成分は鉄。ヘモグロビンは、赤血球中に存在し、赤血球の重量の約1/3を占めています。

鉄は成人でも体内に約4gしかない微量元素で、たん白質と結合して肝臓や脾臓・貯蔵鉄として存在するほか、赤血球中にあって酸素を体の隅々まで運ぶ役割をはたしています。

貧血とは、なんらかの原因で赤血球の減少する病気のことをいいます。

東京女子医科大学名誉教授 溝口秀昭「鉄欠乏性貧血の知識」より

赤血球が少なくなる原因

出血や妊娠・分娩・授乳、成長、食事中の鉄分不足によって起きます。

鉄は体内では造り出せないので、不足分は食事や薬剤により鉄分を補充することになります。

ヘモグロビン濃度でみた貧血(WHO基準)

ヘモグロビン濃度とは、血液100ml中のヘモグロビンの重量のことです。

  • 11以下・・・「幼児」「妊婦
  • 12以下・・・「小学生」「中学生」「成人(女性)」
  • 13以下・・・「成人(男性)」

妊娠中の貧血の原因

  • 胎児に栄養を送るため
  • 血液量の増加
クルミ
つわりで十分に食事がとれないと貧血にもなっちゃいますよね。

胎児に栄養を送るため

お腹の赤ちゃんはお母さんから栄養を送ってもらいます。

本来お母さんの体へ送られるはずだった鉄が赤ちゃんへ届けられるので、お母さん自身が鉄不足になりがちです。

血液量の増加

赤ちゃんに必要な栄養を送り届けるために、妊娠中の血液量は増加します。

主に血漿成分(けっしょうせいぶん)の増加により妊娠初期から徐々に増加し、妊娠30週頃に非妊時と比較して40~50%近く増加して最大となり、それ以降は分娩時まで維持されます。

血漿成分が約50%増となるのに対して赤血球量の増加は約30%であるため、血液中に占める赤血球の割合が低下するので血液が薄まり貧血となります。

※血漿成分・・・血液中の有形成分 (赤血球,白血球,血小板) を除いた液体成分

その他にも妊娠初期につわりなどで食事が十分にとれなかったりするのも貧血の原因です。

貧血があると現れる症状

貧血の症状

  • 頭痛
  • 動機・息切れ・体のだるさ
  • めまいや立ちくらみ
  • 視界が暗くなる
  • 顔が青白くなる

なんとなくだるい、疲れやすい、朝起きにくいなどの症状を感じることも貧血の原因なんですね。

ライフスタイルの見直しが重要

バランスのとれた食事を心がけ、生活が不規則にならないようにしてください。

つまり健康的な生活(栄養・運動・睡眠)を心がけることが大切です。

睡眠不足は鉄分の吸収を妨げてしまいます。

鉄分を多くとると腸の働きが弱まりがちなので、便秘の予防のためにも適度に体を動かすのも大切です。

といっても、妊婦はただでさえ動くのもしんどいので、普通に家事をしていたら運動不足にはならないとおもいますが。

普段の掃除を丁寧にするぐらいでいい運動になったりします。

食事は鉄分の多い食品をとるだけではダメ

貧血を直すには食事のバランスが非常に大切です。

なぜなら食品によって鉄の吸収率が悪いものがあるため、せっかく食べても吸収されなかったら意味がないからです。

食物に含まれている鉄には2種類ある

  • 非ヘム鉄・・・吸収率が悪い:主にほうれん草などの野菜に含まれる
  • ヘム鉄・・・吸収率が良い(非ヘム鉄の5倍):主にレバーなどの肉類に含まれる。

※ヘム鉄が吸収されやすいのは、小腸で溶けた状態になるからです。非ヘム鉄は小腸で沈殿状態となるため吸収率が悪いのです。

非ヘム鉄60%、ヘム鉄40%の食品
  • 牛肉
  • 豚肉
  • 鶏肉
  • レバー
非ヘム鉄60%、ヘム鉄40%の食品
  • 野菜
  • 穀物
  • チーズ
  • ひじき

鉄分の多い食品

  • 小麦麦芽
  • 調製粉乳
  • 豆腐
  • 豚レバー
  • インゲン豆(乾)
  • 煮干し・いかなごのあめ煮
  • かぼちゃの種
  • レバーソーセージ
  • はまぐりのつくだ煮
  • きのこ類
  • 鶏卵
  • ひじき

いずれの鉄分も、効率よく吸収するためには、鉄分の吸収を助けてくれる良質な動物性たんぱく質やビタミンCと食べ合わせることが大切です。

非ヘム鉄は、コーヒーやお茶で吸収が一層悪くなります。

野菜だけでなく肉類も加えたバランスの良い食事が必要です。

クルミ
理屈は分かってるけど、なかなか難しいですよね。

妊娠中の「フェロミア錠50㎎」って本当に安全?

妊婦検診で貧血だと分かったら、「フェロミア錠50㎎」っというものを処方されます。

貧血の時に処方される鉄製剤(鉄分)で、体内の鉄分が不足しているときに食事からの摂取が十分でない場合、それを補うお薬です。

血液を作る原料になりますので、鉄製剤のことを「造血剤(血を作るためのお薬)」と呼ぶ事もあります。

1錠に50mgの鉄分が入っています。

用法・容量を守って服用すべし

通常、成人は1日2~4錠を1~2回に分けて食後に服用しますが、貧血の度合いや、年齢によって増減されます。指示された服用法に従ってください。

副作用はもちろんある

約10%の人に副作用がでているそうです。

  • 発心
  • かゆみ
  • 光線過敏症
  • 吐き気
  • むかつき
  • 嘔吐
  • 上腹部不快感
  • 胸やけ
  • 下痢
  • 便秘
  • めまい

中でも、吐き気やむかつきが副作用の中で最も多い症状で、これは鉄分が胃腸の粘膜を刺激するためにおこるそうです。

確かに、飲んでしばらく起きているとなんだか気持ち悪いと感じることが多かったです。

その他には、便が黒っぽくなるけど、鉄が腸内で変化したものだから気にしないでねっといわれました。

私の場合、中期の血液検査で「貧血」にひっかかりましたが、薬を飲み続け後期の血液検査では改善されていました。

クルミ
私の通っていた病院では空腹時に服用すると気持ち悪くなるので、寝る前に飲むように指示されました。

フェロミア錠の効果は1~2カ月後

フェロミア錠は服用してもすぐに貧血が解決するわけではなく、効果がでるまでに1~2か月の期間を要します。

なので、勝手に服用を中止してしてしまうとすぐに貧血状態に戻ってしまいます。

症状がよくならなかったらといって、薬の服用を中断することは禁物です。

逆に、服用量を勝手に増やすことも無意味ですし、危険なので絶対にしないでください。

クルミ
中期の血液検査で「貧血」にひっかかりましたが、薬を飲み続け後期の血液検査では改善されていました。
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